学生の方だったら話は別ですが、お仕事をされている社会人の方だと「いくらでも勉強に時間が割ける」というわけにはなかなかいかないものです。いくら仕事をやりくりしても、勉強に割ける時間には限界があるでしょう。それでは、どう勉強すればいいでしょうか。

意識してほしいのが、「最小の時間で最大の効果をあげる」勉強をすることです。つまり、「無駄なことをやっている時間」などありません。そこで、「何をもってして無駄のない勉強法というのか」ということが問題になります。

これに関しては、各人にあった勉強法があるので、一概に「これ!」とはいえません。しかし、たいていの人にとって有効である勉強法があれば、それが「無駄のない勉強法の一つ」であるということができます。

ここで、「無駄のない勉強法の一つ」としておすすめしたいのが、「過去問を解くこと」です。社会人に限らず、資格試験を受験する人にとっては、これは基本とも言える対策かもしれません。

では、なぜ、過去問を解くといいのでしょうか。それにはさまざまな理由があります。まず、「出題傾向がわかる」ということです。試験には「このあたりの知識が、こういう形で出る」という傾向のようなものがあります。

もちろん、あくまで過去の傾向でしかないので、それが大幅に変わってしまうこともあります。傾向どおりに勉強していても、ふたを開けたらガラッと傾向が変わっていて、過去問の知識がまったく役に立たなかった、ということもありえます。

しかし、たいていの資格試験ではこういうことは起こりにくい(傾向を大幅に変える場合は事前にアナウンスがある)ので、過去の傾向を踏まえて勉強することは、とてもいい勉強法であるといえるでしょう。

次に、「自分の到達点がわかる」ということがあげられます。これはどういうことかというと、「自分が試験に必要な知識をどれだけ吸収できているか」ということがわかるということです。

まったく知識がない状態で過去問を解いても、ほとんどわからないのが普通だと思います(仕事で得た知識を活かせる資格だったら事情は別ですが)。でも、知識を蓄え、問題演習を重ねていくうちに問題は解けるようになるものです。
そうなれば、しめたものです。あとは問題演習→知識の確認としていけばいいでしょう。そこまでくれば、高い確率で合格できると思われます。小手先のテクニックにとらわれることなく、地道な努力を重ねましょう。

最後に「自分も合格できるかも、という自信につながる」ことがあげられます。高校受験、大学受験のときも、志望校の過去問を解いて、ある程度点がとれたら「おっ、これはいけるかもしれない」と思いませんでしたか?

先ほども言ったように、たいていの資格試験は毎年同じ傾向で問題が作られ、合格点も同じようになるように調整されています。だから、そう思うこと自体は思い上がりでもなんでもないのです。自信を持っていきましょう。合格はすぐそこにあります。